そとはうち
こうべ森のようちえん
そとはうちについて
2017年4月に活動をはじめましたので、2024年度で8年目となりました。
はじめる時に考えていた「たいせつにしたいこと」はありましたが、目指す子ども像みたいなことは言いたくない気持ちになってきました。非認知能力とか聞こえのいい言葉を並べても、すべての子どもがそのようになるわけでもなく、成長は結果論であり、しかもみんな違う結果になるからです。そんな聞こえのいい言葉を見ているより、目の前の子ども達の今の気持ちによりそい、一緒に楽しんでいるほうがいいと考えるようになったので、自分の言葉で表現したくなり、ホームページを一新することに致しました。
この8年を振り返ってみると、遊びの中での何気ない日々の時間、ちょっとした成長の積み重ねが、自分を大事に育てる大切な時間なんだろうなぁと感じています。
そして、大人が思っていることは、子どもはそう思ってはいないんではないか、とも感じています。
子どもが何もしていないように見えても、それは大人が何もしていないと思っているだけで、子どもは何かしてないとか思っていないのかもしれない。いたずら、破壊、いじわる、そういう大人にとって好ましくない行為をしたとしても、こどもはそう思っていないのかもしれない。ぼーっとして、暇そうに見えても、実はこころとからだで感じるのに忙しいのかもしれない。
森のようちえんをはじめる時にいろいろ勉強していた時に出会ったキーワードがあります。
「自分の境界を知るのが森のようちえんの目的」
これは、ドイツだったかデンマークだったか(うろ覚えですいません)の森のようちえんをされている方がおっしゃった言葉でした。
その時はなんとなく、なんだろうとひっかかって、それからそのキーワードをこころのどこかにひっかけながら子ども達と過ごしていました。
自然と自分、人と人、自分の中の感情、その間にある揺れ動く何かを境界として考えると、私の中でとてもしっくりとくるようになりました。
自然の中には安全と危険があり、成長するにしたがってその危険は危険ではなくなる境界があり、それをどう乗り越えて、自然と付き合えるようになるか。
自分の中で、楽しい、楽しくない、やりたい、やりたくない、安心、不安、いろいろな気持ちを忙しく行ったり来たりして、自分の中の感情をコントロールできるようになるのか。
人とのかかわりの中で起こる、楽しさやちょっとした小競り合いなどの経験を重ね、人と自分の折り合いをつけながら遊べるようになるのか。
子ども時代って、こころ動かして、こころが動くと自然に体が動くので自然に体を鍛えていく。
その経験を重ねる、それだけで子どもは忙しいのかもと思うようになりました。
嬉しい、楽しいだけでない、不安、怖い、やりたくない、気持ち悪い、怒り、そういう自分の気持ちとどう付き合って、どう切り替えるのか、それをごまかさず向き合うためには、そばにいる大人の事情に左右されると思います。 決まった時間、決まっている事、やらなくてはならない事、そういった事があると、子どもの気持ちを待つ余裕はなくなります。森をはじめた時は少しルールはあったのですが、子どものペースを大事にしていった結果、ルールはなく、ゆる~く、のんびりと、一見何をしているのかわからないような形になってしまいました。
決まったプログラムがなく自由で安心できる環境は、子どもは自分のこころと向き合いながら動き、自分でこころとからだを成長させるために、とても大切な環境です。
そして、自分を大事でき、尊重された環境にいる、そこで遊ぶことによって、柔軟さと寛容な心が育つと感じます。
幼児期はこころを育てる大切な時期だと思います。
ここは、四季を感じられる自然の中で、安心を土台に、自由に遊ぶことによって、育っていく場所です。
人生いろいろあるけれどしあわせで豊かに生きていけるようにと願って、自分を大事にできる子になりますようにと思いながら一緒に遊んでいます。
ここでの遊びが子ども達にとって豊かな時間となれば、こんなに嬉しいことはありません。
活動についての、補足。
森のこども図工室でも、いつのまにかはじまっている形でやっています。
ごはんを食べてから、遊んでから、人がやっている様子を感じながら、やりたいという気持ちが出てきたら取り組んで頂いています。慣れてきたら、集合場所から森へ行くのものんびりと各自のペースで行くようになります。子どもの今の気持ちを大事にして頂いています。ゆるゆるっと、集団のようで、個人のようで、そんな中で自分はどうしたいのかという気持ちを大事にして頂いています。
私個人の想いについて
今、私のこども達はこの森のようちえんに通う事がなくなってしまいました。
ふとした時に、この活動を続けていることの意味を考えることがあります。
たぶん私はラクな生き方がしたいと思っていて、自分がラクでいられる社会になったらいいなと思っているからだと、思います。
自分を大事にして、自分の人生を自分で生きてもいいよって、そんな社会になったらいいのに。そういう人が増えたら、生きるのがラクで楽しくなるような社会になるのかな。
理念としてはまとまっていないのですが、おぼろげながらそう考えていて、自分でたしかめるようにこの活動を続けています。
森のようちえん そとはうち
としちゃん
森のようちえんネットワーク加盟団体
こうべ森のようちえん そとはうち
メールアドレス:sotohauchi(a)gmail.com
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